シングルタスクで仕事の生産性を高められるって本当なの?それにマルチタスクで仕事の生産性が落ちる理由が分からない。
こんな疑問を解決します。
この記事のピックアップ
- シングルタスクとマルチタスクの違い
- シングルタスクのメリット
- シングルタスクのコツ
- マルチタスクのデメリット
仕事の生産性を高める上で、
- シングルタスクと
- マルチタスク
どちらが良いのか?という問題は避けては通れません。
結論から述べると、『シングルタスク』の方が仕事の生産性は高められます。
一般的には、『マルチタスク』の方が仕事の生産性は高いと思われています。
ですが、それは勘違いです。
もちろん、マルチタスクにも良いところはあります。
しかし、デメリットの方が大きいです。
私自身かつては、マルチタスクの方が仕事の生産性が上げられると信じていました。
マルチタスクで仕事の生産性が上げられると信じた結果が、
- 本業では昇進昇給が0
- 副業では成果が0
という残念な状況です。
しかし、マルチタスクをやめてシングルタスクに変えたところ、すぐに成果が出せました。
というわけでこの記事では、仕事において
- シングルタスクが良い理由
- マルチタスクが駄目な理由
を解説します。
この記事を読むと、シングルタスクのメリットが分かり、仕事の生産性を上げることが出来ます。
ぜひ読んでみてください。
この記事がオススメな人
- 仕事の生産性を高めたい人
- シングルタスクの『メリット』と『デメリット』が知りたい人
- シングルタスクのコツを掴みたい人
シングルタスクとマルチタスクの違い
仕事の生産性を高めるうえで、
- シングルタスクが良く、
- マルチタスクが駄目である
解説に入る前に、シングルタスクとマルチタスクの違いを解説します。
シングルタスクとマルチタスクは、
- 個々のタスクの性質
- 各々の能力
- 仕事の状況
など。様々な理由によって適した方法が異なります。
よって、それぞれの違いを理解することによって、より効果的に仕事をこなすことが可能になるのです。
シングルタスクとは?
- シングルタスクとは
-
一度に一つのタスクに焦点を当て、そのタスクが完了するまで他のタスクを行わない方法のこと。
シングルタスクは深い集中と注意を必要とします。
深い集中力と注意力が求められることから、シングルタスクを苦手とする人も多いです。
ですが、上手くシングルタスクを行うことが出来れば、
- 仕事の質の向上
- 仕事でのミスの減少
といった効果が得られ、仕事の生産性を高めることが出来ます。
しかし、問題点がないわけではありません。
「複数のタスクを一度に管理する必要がある場合』や『緊急の事態が発生した場合』は柔軟性に欠け、対応が遅れてしまう可能性があります。
シングルタスクが向いている人の特徴
シングルタスクに向いている人は、下記のような特徴を持つ人です。
- 作業に没頭できる人
- 凝り性な人
- 仕事の質にこだわる人
- よく考える人
- 一つの仕事をじっくりこなしたい人
上記の特徴に当てはまるのなら、シングルタスクが向いている可能性があります。
マルチタスクとは?
- マルチタスクとは
-
同時に複数のタスクを処理する方法のこと。
マルチタスクを行えば、様々なタスクを一度に進行させることが出来ます。
しかしながら、シングルタスク同様に問題点がないわけではありません。
マルチタスクを行うと、それぞれのタスクへの注意が分散されます。
注意が分散されると、
- 集中力の低下
- ミスの増加
といった悪影響が出て来ます。
マルチタスクが向いている人の特徴
マルチタスクに向いている人は、下記のような特徴を持つ人です。
- タスク把握能力の高い人
- 柔軟性のある人
- 優先順位を付けられる人
- 意思決定が早い人
- 飽きっぽい人
上記の特徴に当てはまるのなら、マルチタスクが向いている可能性があります。
先ほど挙げた『シングルタスクが向いている人の特徴』と比べてみて、自分がどちらに向いているか考えてみましょう。
シングルタスクのメリット
シングルタスクで仕事を行えば、仕事の生産性を高めることができます。
その生産性向上の仕組みが、下記6つのメリットによるものです。
- 集中力の向上
- 思考の効率化
- 仕事の質が上がる
- ストレス軽減
- ミスの低減
- 明確な目標設定ができる
- 大きな達成感を得られる
それぞれ見ていきましょう。
集中力の向上
一つ目のメリットが、『集中力の向上』です。
シングルタスクでは一つの作業だけを行います。
一つの作業に取り組むため、深く集中することが出来るのです。
この高い集中力は、同時に多くのタスクをこなすマルチタスクでは得られません。
思考の効率化
二つ目のメリットが『思考の効率化』です。
マルチタスクのような複数のタスクの切り替えには、
タスク間での思考の変更
タスク内容の思い出し
など、タスク間でのスイッチングに思考の再設定やコンテキストの変更に時間とエネルギーが必要です。
一つのタスクに専念することで、このようなスイッチングコストを省き、全体的な効率性を高めることができます。
仕事の質が上がる
三つ目のメリットが『仕事の質が上がる』です。
シングルタスクでは、一つのタスクに全力を注ぐことができます。
その結果、一つ一つのタスクの完成度が向上。
最終的には、仕事の質が高まります。
ストレス軽減
四つ目のメリットが『ストレス軽減』です。
複数タスクの同時管理には、多大な労力が必要となります。
それぞれのタスクにおいて
進捗状況
内容の把握
他の職員との連携の保持
などを管理し続けることが必要となり、これがストレスにつながるのです。
シングルタスクでは、一つのタスクに集中するため、このようなストレスが減少します。
ミスの低減
五つ目のメリットが『ミスの低減』です。
一つのタスクに専念すると、そのタスクについて深く考え、詳細に注意を払うことができます。
細やかな注意を払えることによって、ミスを見落とす可能性が低下します。
明確な目標設定ができる
六つ目のメリットが『明確な目標設定ができる』です。
シングルタスクでは、取り組むタスクが一つだけです。
タスクが一つだけなので、達成すべき目標が明確になり、目標に向かって進むためのプロセスがはっきりします。
大きな達成感を得られる
七つ目のメリットが『大きな達成感を得られる』です。
シングルタスクでは、一つのタスクに全力を注ぎます。
そのため、タスクを完了したときの達成感は大きいです。そしてこの達成感が、新たなタスクに対するモチベーションを高めてくれます。
シングルタスクのデメリット
上たすくかんの記ではシングルタスクのメリットを解説しました。
しかしながら、シングルタスクにもデメリットが存在します。
というわけでここでは、下記シングルタスクのデメリットを解説していきます。
- 仕事の全体像が把握しづらい
- 他のタスクが遅れる危険性
- 単調で退屈に感じる
- 優先順位付けが必要
それぞれ見ていきましょう。
仕事の全体像が把握しづらい
シングルタスクでは、一つの作業を集中して行います。
そのため、同時に複数のタスクを行うことで見えてくる
タスク間の関連性や
仕事の全体像
といったことを把握するのが難しくなることがあります。
他のタスクが遅れる危険性
一つのタスクに集中しすぎると、他のタスクに手が回らなくなってしまいます。
一つのタスクが遅れると、関連したタスク全てに遅れが生じかねません。
これは仕事全体の生産性を下げる原因となり得ます。
『徹底したスケジュール管理』といった対策が必要です。
単調で退屈に感じる
一つのタスクに長時間集中することは、時には単調で退屈に感じられることもあります。
この単調で退屈な状況は、長期的にはモチベーションの低下を引き起こす可能性があります。
優先順位付けが必要
シングルタスクでは、タスクの優先順位付けが必要です。
理由は、
- 緊急性の高いタスク
- 重要性の高いタスク
を後回しにしてしまう可能性があるから。
この2つの優先度の高いタスクは、仕事の生産性を高める上で重要です。
他のタスクに集中しているあまり、これらの優先度の高いタスクを放っておくと、
- 他の社員に迷惑がかかる
- 仕事ができないという評価を受ける
- 仕事の成果が上げられない
などの様々な悪影響が起こり得ます。
シングルタスクを行う際は、タスクへの優先順位付けを忘れないようにしましょう
シングルタスクのコツ
シングルタスクは基本的に、ただ一つの作業に集中することで行えます。
ですが、『コツ』を掴むことで、より効果的に行うことが可能です。
ここでは、シングルタスクの効果を高めるコツをご紹介します。
シングルタスクのコツは以下の通りです。
- タスクを細分化する
- スケジュール表でタスクを管理
- 休憩時間を設ける
- 作業環境を整える
- 雑念はメモし、無心でタスクをこなす
- 最もパフォーマンスの高い時間帯に行う
私が実践している中で、大切だと思う順番で紹介します。
上のコツから順番に行ってみて下さい。
それぞれ見ていきましょう
タスクを細分化する
シングルタスクを行うのなら、タスクは細分化しましょう。
シングルタスクは一つのタスクに集中する関係上、作業が単調になりがちです。
作業が単調になると、その分仕事も飽きやすくなります。
仕事が単調で退屈だと感じていてはやる気も出ず、仕事の能率が落ちかねません。
そこでタスクの細分化です。
タスクを細分化することで、一つ一つのタスクのボリュームが減らせます。
ボリュームの減ったタスクであれば、簡単にタスクをこなすことが出来ます。
そのタスクをこなした達成感をモチベーションにすることで、次々とタスクをこなすことができるのです。
スケジュール表でタスクを管理
シングルタスクは一つタスクを集中して行うため、他のタスクが把握しづらくなります。
他のタスクが把握できていないと、
- タスクの存在を忘れる
- 納期に遅れる
などといったミスを犯す可能性が高まります。
なのでタスクは全てスケジュール表に入れ、しっかりと管理しましょう。
休憩時間を設ける
シングルタスクに限った話ではありませんが、休憩時間はしっかりと設けましょう。
私たち人間にとって、長時間同じタスクに集中し続けるのは難しいです。
適度な休憩を設けることで、集中力を持続させることができます。
作業環境を整える
シングルタスクを行う前に、作業環境は整えておきましょう。
具体的には、
- デスク上の物は最小限にする
- 娯楽物は置かない
- メールの通知は切る
- 携帯電話の電源は切る
など。
私たち人間はデスク上の物が多いと、集中力が低下すると言われています。
加えて、作業場所に
- マンガ
- ゲーム
などの娯楽物があると、その分注意が逸れかねません。
『メールの通知は切る』と『携帯電話の電源は切る』はシングルタスク実行中に、他のタスクが入ってこないようにするためです。
会社で働いている場合は難しいかもしれません。
出来る範囲でやっていきましょう。
雑念はメモし、無心でタスクをこなす
仕事をしていると、作業とは関係のない雑念が浮かんできます。
例えば、
- 別のタスクについて
- 昼食をどうするか
- 帰宅したら何をするか
など。
仕事中の雑念は集中力を鈍らせます。
浮かんだ雑念は全てメモに記しましょう。
雑念をメモに記すことで、頭をクリアにすることが出来ます。
最もパフォーマンスの高い時間帯に行う
私たちには個々人によって、作業に集中しやすい時間帯があります。
一般的に言うところの
- 朝型
- 昼型
- 夜型
と分けられる性質のことです。
朝方の人が夜にシングルタスクで仕事をしても、大して生産性は上がりません。
その逆もしかりです。
自分の集中しやすい時間帯を見つけ、その時間にシングルタスクを行いましょう。
マルチタスクのメリット・デメリット
ここまでシングルタスクのメリットやデメリットについて解説してきました。
上記パートで解説してきたように、シングルタスクを行えば、仕事の生産性を高めることが出来ます。
それじゃあ、マルチタスクはどうなの?
結論から入ると、マルチタスクは仕事の生産性を下げるよ。
マルチタスクは、複数のタスクを同時にこなすことです。
複数のタスクを同時にこなしていると、仕事の生産性は高まっているように見えます。
ですが、マルチタスクで仕事の生産性は高まりません。
マルチタスクにもメリットはあります。
ですが、デメリットの方が大きいです。
というわけでここでは、マルチタスク仕事の生産性を下げ理由を
- メリット
- デメリット
の2つの観点から解説していきます。
まずはメリットから見ていきましょう。
同時進行で仕事が進められる
マルチタスクを行えば、多くの仕事を同時に進めることができます。
全ての仕事をスムーズにこなすことが出来れば、
- タスクの問題点の早期発見
- 上司への問題点の報告
- スケジュールの早期変更
など。様々な問題に早い段階で対象することが出来るのです。
仕事の全体像をつかみやすい
マルチタスクはシングルタスクとは違い、複数のタスクを同時にこなします。
複数のタスクに同時に関わるため、
- タスク同士の関係性
- 各タスクの進行度
などといった『仕事の全体像』が掴みやすいです。
次はデメリットを見ていきましょう。
集中力が低下する
私たちの集中力は緩やかな坂を描くように徐々に上昇していくものです。
そして深い集中力を保っていられる時間は15分程度だと言われています。
『マルチタスクで集中が低下する』というのは、タスクに集中しきる前に他のタスクに思考が切り替わってしまうからです。
つまりマルチタスクとは、100%の集中力を発揮する前に別のタスクに移行することにより、複数のタスクを集中できていない状態でこなしているということになります。
ムダな時間が掛かる
マルチタスクを行っていると「タスクA→タスクB」「タスクB→タスクC」にと高速でタスクを切り替えることになります。
この切り替えが無駄な時間を生むのです。
例えば、企画書の作成中に電話が掛かってきたとします。
すると、再び企画書の作成に入る際には、
- どこまで記載していたか
- 何を書こうとしていたか
といったことを思い出す必要が出てくるのです。
電話に出なければ、この思いだす時間は必要ありません。
この思い出す時間は一回だけであれば微々たるものです。
しかし、マルチタスクを繰り返していく内に膨大な時間へと膨れ上がります。
その膨れ上がった時間で新たなタスクをこなせることを考えれば、どれだけ時間を浪費しているかが分かるでしょう。
タスクの質が落ちる
先ほどマルチタスクでは、
- 集中力が低下する
- 時間を浪費する
といった2点をご説明しました。
この2点からマルチタスクをしていると、仕事の質が著しく下がると言えます。
集中しておらずダラダラと時間が掛かって完了した仕事の質が良いわけがありません
【まとめ】シングルタスクで仕事の生産性が上げられる
最後にこの記事についてまとめます。
まずは、シングルタスクとマルチタスクの違いについてです。
シングルタスクとマルチタスクの違いは以下の通り。
- シングルタスクとは
-
一度に一つのタスクに焦点を当て、そのタスクが完了するまで他のタスクを行わない方法のこと。
- シングルタスクに向いている人
-
- 作業に没頭できる人
- 凝り性な人
- 仕事の質にこだわる人
- よく考える人
- 一つの仕事をじっくりこなしたい人
- マルチタスクとは
-
同時に複数のタスクを処理する方法のこと。
- マルチタスクに向いている人
-
- タスク把握能力の高い人
- 柔軟性のある人
- 優先順位を付けられる人
- 意思決定が早い人
- 飽きっぽい人
上記の通り、シングルタスクとマルチタスクは全く違ったタスクへのアプローチ方法です。
タスクへのアプローチ方法の違いから、それぞれが持つメリットとデメリットも異なります。
メリット | デメリット | |
シングルタスク | 集中力の向上 思考の効率化 仕事の質が上がる ストレス軽減 ミスの低減 明確な目標設定ができる 大きな達成感を得られる | 仕事の全体像が把握しづらい 他のタスクが遅れる危険性 単調で退屈に感じる 優先順位付けが必要 |
マルチタスク | 同時進行で仕事が進められる 仕事の全体像をつかみやすい | 集中力が低下する タスクの質が落ちる ムダな時間が掛かる |
表のとおり、シングルタスクとマルチタスクそれぞれに『良いところ』と『悪いところ』があります。
理想は、シングルタスクとマルチタスクを、
- 個人の性格
- 職場環境
- タスクの性質
などの状況に合わせて使い分けられることです。
ですが、シングルタスクとマルチタスクを両方使いこなすのは難しく、中々出来ません。
よって仕事はシングルタスク一択です。
シングルタスクであれば、マルチタスクのように『複数のタスクを同時にこなす』なんて高度な技術も必要ありません。
下記のコツさえつかめば、簡単に出来ます。
- タスクを細分化する
- スケジュール表でタスクを管理
- 休憩時間を設ける
- 作業環境を整える
- 雑念はメモし、無心でタスクをこなす
- 最もパフォーマンスの高い時間帯に行う
以上がこの記事のまとめです。
シングルタスクで仕事をすれば、仕事の生産性が上げられます。
今日からシングルタスクで仕事をして、ガンガン成果を上げていきましょう。
他にシングルタスクについて詳しく知る方法ってないの?
あるよ。
シングルタスクについて知るなら、『SINGLE TASK一点集中術—「シングルタスクの原則」ですべての成果が最大になる』という書籍がおすすめだよ。
この本では、『シングルタスクの良さ』が、科学的根拠などを交えつつ具体的に解説されています。
読めば、シングルタスクのメリットや実践方法が分かること間違いなしです。
最後に、当ブログでは『仕事の生産性を高める方法』を他の記事でも解説しています。
仕事で成果を上げたい方は読んでみてください。
\関連記事/